生産場所:第一農場
紅カナメは、新芽の紅色が鮮やかで最高級の垣根用樹として長く親しまれてきましたが、昔から作られていた日本の在来種は性質が弱く、特に「ごま色斑点病」が全国的に蔓延して以来、ほとんど全滅状態となってしまいました。それに代わって普及しているのが、海外から導入された洋種の紅カナメで、成長が早く病気に強いのが特徴です。
アカツカでは、独自に輸入した洋種紅カナメの中から、日本の風土に適した個体群を選抜し、三重カナメとして普及させましたが、さらにその中の最優秀個体を「スカーレットパール」と名づけ、大量生産を行っています。
- 在来の日本紅カナメに比べ、丈夫で病気にも強く成長が早いので、生垣が簡単に出来ます。
- 非常に芽吹きが良いので、刈り込めば刈り込むほど、新芽が出ます。
- 年に3~4回、真っ赤な新芽が楽しめます。
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当社安濃農場で生産しています
安濃農場では、優れた挿し穂を得るために、適切な施肥など親木の維持管理もしっかりと行っています。澄んだ空気の下、太陽光線を十分に浴びて、しっかりした苗が生産されています。
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FFCの技術を利用しています
当社の開発した、生物の活性を高める技術であるFFCテクノロジーを利用し、優れた苗木の生産を進めています。
当社は1973年に米国の植木会社モンロビアナーセリーから中国原産のオオカナメモチと日本原産のベニカナメモチとの種間雑種の一群(Photinia x fraseri)を導入しましたが、新芽の色や葉の大きさがまちまちで観賞価値の低い個体もたくさん含まれていました。そこで、その中から新芽の色が特に鮮やかで、葉型は日本在来種に近いサイズで形が整い、樹形もコンパクトな個体群を再選抜し、その個体群から繁殖したものを「三重カナメ」と呼ぶことにしました。さらにその三重カナメの中から最優良個体を選び出し、三重県の特産である真珠にちなみ「スカーレットパール」と命名しました。
同時期に他社により導入された洋種紅カナメの品種として、レッドロビンが有名ですが、これはニュージーランドで選別された個体で、葉は細長くて葉縁の鋸歯が強く、葉全体にウエーブがかかっているのが特長です。これに対し、スカーレットパールは鋸歯が少なく葉形も丸みを帯び、全体に上品な感じがします。
さらに以下の点で相違があります。
- → 新芽の色が明るく鮮やか。
- → 生長が穏やかで枝も密に茂り、在来種に近い樹形となる。
- → 葉が小さく、垣根に向く。
しかし、実際には本物のレッドロビンの生産は少なく、単に洋種紅カナメの代名詞として「レッドロビン」の名が使われていることが多いようです。
ポット苗なので、いつでも植え付け可能です。
- 生垣なら、30~50㎝間隔に植える。
- 日当たりと水はけの良いところを好む。
- 植えつけ時には、緩効性の元肥を施用します。同時にFFCエースを土に混ぜ込んでおくと効果的です。
肥料をしっかり効かせると、新芽の数が増え、色もより美しくなります。
- 12~1月(寒肥)と9月の年2回
- 油粕でも、化成肥料でも良い。
年に2回ほど刈り込みを行うことによって、枝数を増やし形を整えます。
- 春に出た新芽の色が退色して緑色になってきた5月の中下旬に一回目の刈り込み。
この初夏の刈り込みは必ず行う。 - もう一度9月に行うと、秋にも赤い新芽がそろい、長く楽しめる。
- 苗木を植えて1~2年の間は、強い徒長枝が出たら切り戻して分枝を促す。